ツィッターにて、「子供ちゃんのお灸」についての
ご質問をいただきました。
鍼灸学校の学生さんも、小児のお灸治療にご興味がおありのご様子。
お灸の方法は、大人の方といっしょなのですが・・・。
そもそも、お灸はすえておけば、具合がよくなるわけではありません。
お灸は、
「カラダに火を近づける」だけのものです。
この「火」をどのように用いるかで、
「お灸の効果」を導き出せます。
(「お灸」をすえるだけなら、火傷しかしない、ということです。)
まず、「お灸をすえるポイント」をきちんと見つける必要があります。
お肌をつまみあげて「つまみあがらないところ」がポイントです。
加えて、鍼灸師さんの理論である「ツボ」の場所と一致していれば、
「ツボの効能書きを導き出せるポイントに、お灸が効きやすい反応がある」
ということです。
この「お灸のツボの反応」をさがすことができるのが、
鍼灸師さんという「プロフェッショナル」なのです。
大人の方も、こどもちゃんも、この「お灸のツボの反応」に
お灸をすえます。
大きさは、効果を導き出しやすい大きさを、適宜選んで「もぐさ」をひねります。
硬くひねれば、じっくり強火。
ゆるくひねれば、パッと燃えて弱火。
大きくひねれば、ゆっくりカラダに熱が届きます。
小さくひねれば、早くカラダに熱が届きます。
こうした「もぐさの大きさ」を加減しながら、
1.火傷しないところで
2.お灸の効果が達したところ
で、火を消してしまいます。
※火を消すとき、「お灸のツボの反応」がなくなっていれば、
その場所への「お灸」はおしまいです。
もし、まだ「反応」が残れば、消したお灸の上に、次のお灸をのせて、
再度、お灸をすえます。
こどもちゃん・赤ちゃんでは、
一箇所に1~3つくらいでしょうか。
そして、小さいお灸を早めに消すことが、多いです。
大人の方に比べて、子供ちゃん・赤ちゃんは、お灸の反応がよいこと。
そして、お肌がデリケートなので、「お灸の熱」に対して、敏感なこと。
文字だけだと、表現が難しいですが、
なんとなくご理解いただけたでしょうか。
もちろん、
お子さんの鍼灸治療は、
脈を取って「おカラダの状態」を確実に見立てることが大切です。
風邪をひいているか、風邪を引いていないかで、
お灸の場所は、全く異なります。
「お灸をやっておけばよい」というわけではありません。
そして、
脈の状態から「おカラダの状態」を見立てて、
「鍼」で全身のバランスを調えていきます。
そうした「調ったカラダのバランス」に、
「お灸」をすえることで、
「お灸の効果」が出やすくなります。
「お灸をやっておけばよい」というわけではない理由のひとつです。
お灸や鍼は結局、道具でしかなく、鍼灸師の「腕」が伴うことで、
「鍼灸治療」という「形」になるわけです。
お子さんは、じっと「お灸」をすえさせてくれるわけではありません。
ママやパパのお膝の上にすわってもらって、「お灸」をすることが多いです。
ただ、
ここちよく「お灸」を味わってくれたお子さんは、
積極的に「お灸」をすえさせてくれたりもします。
大人の方も、お子さんにも、とにかく「お灸」は「熱くなくすえる」ことが
必要と考えます。
こんなことで、「お灸のファン」が増えてくれればと思います。
以上、ご参考まで。
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